民法改正によるファクタリングへの影響は?

普段の生活の中で当然のように使われている「民法」ですが、その内容を深く知っている人はなかなかいないのではないでしょうか。
2020年に施行された民法の改正は、少なからずファクタリングにも影響を与えています。
今回は、民法改正によって起こるファクタリングへの影響をご紹介していきます。

そもそも民法とは


民法は、人と人、または、企業との間で取引をする際のルールを定めた法律のことです。
例えば、物を売り買いする時の「売買契約」や、お金の貸し借りがあった時の「金銭消費貸借契約」等は、民法のルールに則って取引されています。

一般法と特別法


適用になる法律には序列が存在します。
例えば、法人の場合は「会社法」(または商法)が原則的に適用されますが、会社法には契約に関するルールが定められていないので、民法の規定に従うことになります。
つまり、民法は役割はあくまで補完的なものであり、このことを「一般法と特別法」と呼びます。
民法は、多くの法律の中で一般法に該当するため、私たちの生活だけに留まらず、企業取引にも影響を及ぼす法律であることが言えます。

ファクタリングへの関係は


以上のように、企業の取引にも影響が出る民法は、2020年の4月に法改正が実施されました。
それにより、ファクタリングにも少なからず利用をする際の変化が起こっています。

ファクタリングは権利(債権)の売買であることにより、民法の「売買契約」と「債権譲渡」に関するルールが適用されます。
その影響から、例えば下記のような改正があります。

譲渡制限特約とは

文字通り譲渡制限特約とは、債権の譲渡を禁止するという規約のことです。
例えば、クレジットカードを利用する場合は、クレジット会社が利用者の代わりに立替払いする契約になっているので、お店側はクレジット会社に対して債権を所有していることになります。

本来であれば譲渡が可能な債権に該当するはずですが、クレジット会社は規約によって、債権の譲渡を禁止しています。
そのため、お店側はクレジットカードの売上をファクタリングにの利用によって現金化することができませんでした
しかし、今回の改正によって譲渡制限特約が付されていても債権譲渡の効力は失わないので、これらの債権である場合でも、今後は譲渡の自由が認められることになります。

将来債権について

将来債権とは、まだ現状では発生していなくとも、今後発生することが予測されている債権の事を指します。
今までは判例等によって認められてはいたものの、法律上のはっきりとした記載が無かった将来債権ですが、今回の改正でまだ発生していない債権でも、譲渡が可能になる旨が明記されました。

改正による影響まとめ


結論をまとめます。
今回の民法改正によって、債権譲渡禁止特約が付いている売掛金でも、ファクタリングを利用することができるようになった。という部分が大きく変わった点です。
債権譲渡による資金調達に関しては、政府も以前から中小企業の調達手段として注視していました。

実際に、今回の改正は債権譲渡を規制する目的の為ではなく、判例で認められた権利をより明確、かつ、利用者の保全を強めたりしたものでした。
特に、譲渡禁止特約の見直しについては、ファクタリング可能な債権の領域が大きく広がることになるので、多くの企業にとって資金繰り解決の糸口になる可能性があります。