サービサー法って何?債権管理回収業に関する特別措置

債権を取り扱う業者にサービサーがあります。債権を取り扱うためファクタリング会社と混同しがちですが、根本的に異なる業態です。違いを理解するには、サービサー法の内容を知ることが近道となります。
債権回収に関する用語の定義や規制が定められたサービサー法の内容を知れば、理解に役立つのです。

サービサー法の目的とは?


サービサー法が作られた目的は、大量の特定債権処理の早期解決です。本来、債権の管理回収は弁護士しかできない業務でした。しかし、景気の悪化で大量の不良債権が作られ、弁護士だけでは処理が困難になったのです。

状況を解決するには人手が必要となるため、弁護士以外でも不良債権の回収などを特別にできるようにするサービサー法が生まれました。このサービサー法により特別な許可を受けた債権回収専門会社がサービサーです。取り扱う特定金銭債権は、サービサー法第二条で定義されています。

  • 金融機関等が持つ貸付債権
  • 資産の流動化に関連した金銭債権
  • クレジット債権
  • 法的倒産手続中の者が持つ金銭債権
  • ファクタリング業者が持つ金銭債権
  • 保証契約による債権
  • 政令で定められた債権など
  • サービサー法により定められた許可を受けるための条件

    サービサーを営むには、法務大臣の許可を受けなければなりません。
    債権回収業は業務の特質上、違法な方法で回収する業者の排除が必要になるからです。
    法務大臣の許可を受けるには条件を満たす必要があります。

    • 資本金5億円以上の株式会社
  • 取締役に職務を公正、的確に遂行できる知識や経験を持った弁護士がいること
  • 暴力団や暴力団員、暴力団員が業務を支配や従事することがない株式会社
  • 取締役などに破産者や前科保有者や青年被後継人・被保佐人などがいない。
  • 債権管理回収業に関する不正や不誠実な行為をする者がいない
  • 債権管理回収業を適正に遂行できる人的構成となっている
  • 上記の条件を満たしていれば、サービサーの許可を受けられます。
    また、暴力団などを徹底排除の観点から、法務大臣は許可するかどうかの判断のため意見聴取をするように定められています。

    • 警察庁長官からの意見を聴く
  • 取締役となる弁護士に問題がないかあらかじめ日本弁護士連合会に意見を聴く
  • 許可されたサービサーが犯罪行為をすれば社会問題に発展しかねないため、許可の判断も慎重に行われているのです。

    サービサーに課せられる業務規制

    サービサー法には多くの業務規制が定められています。許可後に、違法な手段で債権回収を行う者を徹底排除するためです。
    たとえば、債権回収会社は債権回収業と一定の付随業務しかできません。ただし、債権回収業と一定の付随業務以外の業務をしたいなら法務大臣から許可を受ければ大丈夫です。

    また、商号に【債権回収】という文字を使わなければなりません。
    名義貸しも禁止されていますし、債権の回収をするときに脅迫や相手の平穏を害する言動や行為をしてはならないなど多数の規制が定められているのです。

    嘘や不正による回収や暴力団を従事させるのはもってのほかです。もし違法行為があれば、厳しい罰則が待っています。

    サービサー法は民間業者でも債権回収ができるようにした法律


    サービサー法が作れられたことで、民間業者でも債権管理と回収ができるようになりました。しかし、債権管理と回収の手段には違法行為のリスクが付きまといます。それを防ぐため、サービサー法では特定金銭債権や債権管理回収業の定義、サービサーとして許可される条件などを定めています。

    サービサー法を理解すれば、ファクタリング会社との混同もなくなります。ファクタリング会社は、、売掛債権の譲渡を通じ通常より早く現金化できるサービスです。このことからも、債権回収を専門に行うサービサーとは根本的に異なります。